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ハサミもLINEも使いよう
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ブロック率5%も続出!顧客に愛されるLINE運用術。

みなさん、こんにちは。

今回は、少し長くなりますが、
LINE運用で失敗しないための運用術について説明させていただきます。

このブログを最後まで読めば、
今日からあなたの運用するアカウントのブロック数が激減することを保証します。

事前に内容をお伝えしますと、
————————————————————————————————
・PUSHを送っても、ブロック率は5%程度に抑えられる
・その方法は、決して特別なものではない
・その方法に、特別なツールはいらない
・誰でも、明日から取り組むことができる
————————————————————————————————
です。

実はコレ、
今年5月に開催したLINE運用セミナー
「顧客に愛されるLINE活用術」
でお話しさせていただいた内容を簡単にまとめたものになります。

LINE運用中の担当者の方には、参考になることが多いと思いますし、
特に、これから始めてみよう!とか、
うまくいっているアカウントとそうでないアカウントって何が違うの?
といった疑問をお持ちの方にはお役に立つのではないかと思っています。

ちょっと手前味噌ですが、
このセミナーは、少しづつアップデートしながら、毎年定期的に開催させて頂いていまして、
ご参加された皆様には、なかなか好評をいただいています。
というのは、
公演後の名刺交換に始まり(結構行列になります^^)、
開催後にお礼のメールを個別に頂いたり、
私個人に様々なご相談をいただいたり、
中には公私ともに仲良くさせていただくきっかけになったりと、
このセミナーを通じて多くの仕事、多くの人たちと出会うきっかけになってきました。

ということで、
皆さまのマーケティング活動に、
それこそ、明日からすぐ使える、LINE運用の実戦に役立つ内容だと思っています。
今年は、新型コロナの影響も大きく、
私自身社会人になってから20年以上経ちますが、こんな経験したことないなという状況でしたから、
働きかたについても根底から見直さなければならない状況になった人も多いと思います。
そんな中で、チャットボットやマーケティングオートメーションなどは、
大きく注目度が高まっている分野であると思っています。

デジタル施策を自律運用型で行う仕組みというのは、
実際にやるやらないはともかく、
企業としてこの時期に全く検討しないままでは終わらせることはできない、
そんなマーケティング領域になってきたと感じています。
実は、年初よりクライアント様からのご要望により、
スケジュールを前倒してのリリースなども増えました。
コロナ禍に苦しむ中でも、前に進もうとする企業は確実に増えていて、
いま日本のビジネス環境は確かにピンチではあるのですが、
だからこそ、この経験を未来のチャンスに必ず変えていきたい!
という意思を感じることができました。

弊社としても、そのような勇気ある取り組みを全力でサポートさせていただき、
ご縁のある全ての企業様、全てのマーケティング担当者様のお役に立てるように努力させていただきたいと思っています。

では、長くなりましたが、本題に入りますね。

 

<ブロック率5%も続出!>

まず、これ聞いてみなさんどう思いますか?

私が提案先で、
「うちのクライアントはだいたいブロック率5%くらいですよ!」
というと、ほとんどのお客さまが驚かれます。

私たちの知る限りですが、
広告主体でお友だちを集めたようなもの、特に公式アカウントと呼ばれていたものですが、
LINEのブロック率は高いものでは7割~ひどい時には9割もあったります。
また、かつてLINE@と呼ばれていた無料でスタートできるアカウントでも、
こちらは、広告に頼らず地道に集客するようなお友だち集めですが、
それでも、4割~5割近くのブロックが出てしまっているアカウントは多いです。
これは、弊社に持ち込まれる案件などを拝見した、あくまで弊社案件ベースでの統計なのですが、
みなさんのアカウントはいかがでしょう?

まず、
弊社では、ブロック率5%はあたりまえ。と考えています。
弊社の運用案件でも、ブロック率5%前後のアカウントは多数ありますし、
そんなに特別な数値だとは思っていません。

毎年のセミナーでも、
これを実現するための方法を中心にお話しています。
ただ、先ほどの例のように、
半分以上のユーザーにブロックされてしまった経験がある担当者さんは、
ブロック率5%はあたりまえですよ。なんて、私が言うと、
PUSH配信とかしないんですか?といった質問がすぐに返ってきます。
もちろん、そんなことはないですw

LINEの最大のメリットはPUSH通知の開封率や閲覧率なんです。
およそ、メールの3.5倍以上はあります。
LINEさんの公式資料なんかにもそのように報告されていますが、
弊社の事例でも実際にそうです。
中には、メールの8倍の閲覧数になっているアカウントもあります。

そんな最大の強みを生かさないままでは、宝の持ち腐れになってしまうと思っています。
ですから、PUSH配信を封印する、などという消極的な運用ではなく、
積極的にPUSH配信を活用しながら、その上でのブロック率5%を実現しています。

 

<そもそもブロックされるってのは、どうゆうこと?>

ズバリ言いますけど、
ブロックは着信拒否のようなもの。です。

みなさんは着信拒否されたことありますか?
(あるかもしれないですねw)

では、
みなさんは、お友だちの半分もの人に着信拒否されていますか?

そんなひと、いないと思います。
だって、着信拒否って相当失礼なことしないとされないですよね。

でもね、
実際にこんなに着信拒否されているアカウントもあります。

56%・・・。
実に半分以上に着拒されているひと(企業)発見!w
*弊社のご相談いただいたクライアントさんに許諾を経て掲載しています。

一方で、こんなアカウントもあります。

およそ10万人のお友だちがいても、
ブロックされているのは、6%ほどです。

この違いって、一体…?

もちろん、ブロック率は、
56%より、6.5%の方が良いわけですが、
どうやったら、このアカウントのようにブロック率が下がるの?
って思いますよね?

ここでちょっとしたクイズです。

ブロック率を下げるためにはなにが必要?

A:高度なテクニック
B:膨大な手間ヒマ
C:強靭な精神や根性
D:専門的な知識やスキル
E:高度な運用システム

あなたは、どれだと思いますか???

 

正解は…

この、いずれでもありませんw

もちろん、スキルも根性も、どれもあるに越したことはないですよ。
手間ひまの掛け方間違えちゃいけないし、
根性の使い方間違えちゃいけないです。
最低限のシステム投資も必要かもしれません。

でも、
ブロック率を下げられるのは、これらのいずれでもありません。

さっきも言いましたけど、
普通、そんなに簡単に着信拒否なんてされないんです。

ブロックが5割を超えちゃう、2人に1人に着拒されてるようなら、
よっぽど、なにか間違えていると思った方がいいです。

<なんでブロックされちゃうのか?>

大切なことを伝えます。

ということ。

(おいおい、頭おかしいこと言い始めたぞ…って思わないでね(^^; )

 

LINE運用上のお友だちとは?
————————————————————————————————
自社製品やサービスの価値を理解していて、
“具体的な購入検討段階”に達している、LINE上のお友だちです。
————————————————————————————————

ちょっとマーケティングの基本に立ち返りましょう。

この図で言うと、
マーケティングにおけるお友だちってのは、
LINEでお友だち追加したのち、製品やサービスの購入を具体的に検討し始めたひとたちを指します。

この人たちは、そう簡単にはブロックはしたりしません!

そう、、、
本当のお友だちならば、
何したって大概は許してくれるんです。
ちょっとキツイ言い方でも、俺のために言ってくれてるんだな!って思うんです。
いつも気にかけてくれてありがとうな!って思うんです。

つまり、、、

ブロックするのは、
“お友だち未満”の、 LINEのお友だち。
なんです。

お友だちなら許されることでも、
お友だちになる前にやってしまうと、それは、紛れもない迷惑行為になってしまうんです。

 

<クーポンですら、ブロックされる理由>

よくこんなご相談を受けるんです。
これ、本当によく聞かれますw

青木さん!ウチは販促情報じゃなくて、クーポン送っているんですが、
それでも送るたびにブロックが増えてしまって、、、。
最近は、クーポンの配信すら躊躇してしまうんです。。。

多くの企業にとって、クーポンは金券のようなもの。
一見すると、お友だちにとってなにも損はないように思われますよね。
確かに、
クーポンは”お友だち”にとっては、お金のような価値があります。
だから、”お友だち”はブロックしません。

でも、あくまでそれは”お友だち”に限った話なんです。
先ほどの「お友だち未満」は、クーポンの価値を理解していません。

どうしてかと言うと、
その製品やサービスはおろか、その製品群やサービス群の必要性にすら未だ気づいていないか、
あるいは、理解不足だからです。

これらのお友だち未満に対して、
どんなにPUSH通知でクーポンを送っても、その必要性が伝わらないとすると、
LINEのPUSHは開封訴求力が非常に強いので、
それが、わずか1回でも、たかが3回でも、それは”うざい”体験にしかならないんです。
もちろん、度を超えた配信はいうまでもないと思います。。。

つまり、
“お友だち”だけに送っていればブロックはそう多くはならないんです。

ね!
ブロック大きく下げられそうでしょw

 

<ブロックよりも気にかけるべきこと>

では、お友だちには、販促情報をどんどん送ってもいい!として、
お友だち未満には、どう対応するのか?

このまま、捨ててしまいますか?

でも、考えてみてください。
LINEの使い方にもよりますが、購入者などに絞ってお友だち獲得をしていない場合は、
LINEのお友だちの大部分は、最初のうちは”お友だち未満”です。
それも、
なにかのきっかけがあって(恐らくは御社のHPなどの告知を見て)
製品やサービスの認知までたどり着いた、とってもありがたいユーザーさんです。

もったいない。。。

弊社では、そのようなユーザーを、顧客へと育てることに最も注力すべきだと考えています。

マーケティング担当者がやるべきことは、
大多数の”お友だち未満”を、一人でも多く”お友だち”へと育てることだと思っています。
お友だちにクーポンや新商品の情報を送るのは、みんなやっています。
(言い方は悪いですが、誰でもできることです。)

でも、お友だち未満をお友だちへと育てよう!とLINEに取り組んでいる企業はすごく少ないのです。
ここをやるかどうかで、マーケティングの成果に大きな差が出てくるはずです。

では、どうやったら育つのか?

 

<お友だち未満を育てる!>

ひとことで言うのは簡単ですw

具体的に言語化することが大切。
アイデアの中で、足りないことに気づくきっかけにもなります。

知りたい、知らなきゃ!って思わせられれば、
お友だち未満を卒業して、お友だちになるのはまもなくです。

 

<事例で学ぼう(1)|お友だち未満の育て方>

弊社のクライアントさん、ワダカルシウム製薬さんの場合を例にとってお話しします。

まず、ワダカルシウム製薬さんは、
ピップエレキバンで有名なピップフジモトHDグループの一員として、
健康食品やカルシウム錠剤を製造販売しています。
カルシウムの錠剤を市場にいち早く投入した120余年もの歴史のある製薬会社さんであり、
最近でも、カルシウム錠剤としては極めて口どけが良く、水なしで飲める新製品を開発することで、
市場にある競合製品との差別化もしながら、未来の主力商品へと育てていきたいということで、
今回、弊社と一緒にLINE運用をスタートさせていただいています。
また、通称、ワダカルの愛称で親しまれています。

目的は、新製品の売上アップ。
この製品のターゲット顧客となるのは、40代以降の女性です。

そして、ワダカルさんにとっての”お友だち未満”は、
カルシウム摂取の習慣の重要性について理解していない女性
と言うことになります。

つまり、
カルシウム摂取の習慣の重要性について理解していない女性

カルシウム摂取の習慣の重要性をいかに理解させるか、が運用のテーマです。

実は、ワダカルさんは、どうすればいいかを知っています。

————————————————————————————————
1)日本人は世界的にみてカルシウムが最も欠乏しているグループに属している。
2)要介護となった成人女性の4人に1人は、骨折を含む運動器障害が直接の原因である。
3)高齢者の骨折の原因にはカルシウム不足からくる骨粗鬆状態が大いに関係している。
4)骨粗鬆の要因として、女性は閉経前後から急激にカルシウムが体内に留まりにくくなる体質的な要因がある。————————————————————————————————

以上の内容をよ〜く読んで、見て、自分ごとにしてもらえばいいんです。

「え、これわたし気をつけたほうがいいんじゃないかな…」
「乳製品苦手だし、人ごととは思えない…」
「若干の不安を感じる…」
「カルシウムについて補う習慣を持たなきゃいけないんじゃないかな…」
「ちなみに、どうやって補えばいいんだろう」

徐々に、お友だち未満が、お友だちに。

うひゃ〜〜〜、簡単!!!

ではないのが、現実ですねw

私は、仕事だからこの内容を隅から隅まで読みますし、
なんなら、自分の家族にプレゼンすることもできるようになりましたが、
LINEのお友だちに対して行う必要があると言う点を、
忘れてはいけません。

そう、LINEは新聞でも書籍でもないので、こんなにじっくり話を聞いてくれませんから、
このような情報をいつ、どのように届けるのかを工夫する必要があります。
この会社さんがLINEで提供している機能やコンテンツを見ていきましょう。
いずれも、”お友だち未満”に反応してもらうことを意識しています。

————————————————————————————————
コンテンツ(1)クイズ
楽しみながら参加できるクイズ体験を通じて、カルシウム摂取習慣の重要性の理解を促します。

コンテンツ(2)レシピ
錠剤の摂取以外の方法で、日常的にカルシウムを補うために役立つ話題を提供します。
(レシピ・ニュースは、COMAKI提携メディアの記事を自動更新型で配信しています。)

コンテンツ(3)ニュース
錠剤の摂取以外の方法で、日常的にカルシウムを補うために役立つ話題を提供します。
(レシピ・ニュースは、COMAKI提携メディアの記事を自動更新型で配信しています。)

コンテンツ(4)商品情報
自社商品の特徴をレシピやニュースを見ている人にさりげなく配信。
————————————————————————————————

 

まず、このようなコンテンツや機能に至った考え方について理解してみましょう。

ワダカルのLINEアカウントにお友だちになるということは、
年齢的に骨粗鬆などの不安を少し感じてはじめていたり、気になり始めてきていると同時に、
いつまでも健康で歩けることを望んでいる人たちであると考えられます。

ここ重要です。

いつまでも健康で歩けることを望んでいる
=カルシウム錠剤を探している!

と考えてはいけませんw

もちろん、カルシウム錠剤も少し気になっていると思います。
ただ、それ以外の方法についても同様に気になっていると考えるのが普通です。

この時、ユーザー(お友だち未満)の望みは、
将来的に寝たきりリスクなどの不安が無くなったり、和らいだりすることですから、
カルシウム錠剤以外にもいろいろと知りたい情報はあるはずです。

一方で、ワダカルさんも、
主力の錠剤を売り込む以外にも、長年の研究とから得られたノウハウが色々あり、
この型の不安を解消する情報をたくさんお持ちです。

つまり、このユーザーに錠剤を売り込む以外の「貢献」ができるのです。

今回のLINEアカウント開設にあたって、
カルシウムを上手に補う食生活のアドバイスや、レシピ、
健康を維持するための運動習慣などの話題やニュースを提供しているのは、
そういった、ユーザーにとって必要で、身近な情報を充実させています。

また、クイズ形式でカルシウムの重要性を楽しみながら学んでいただけるように工夫もしました。

これらのコンテンツを通じてブロックされにくい関係を作りながら、
“お友だち未満”が”お友だち”に近づくにつれて、徐々に製品情報を散りばめていく。
というサービスを実現しています。

また、PUSH通知についても戦略的な運用をしています。

一斉配信などは控えながら、

1)レシピを閲覧したかどうか
2)ニュースを閲覧したかどうか
3)クイズに挑戦したかどうか
4)製品情報を閲覧したかどうか

という4つの切り口でユーザーをセグメント分けし、
お友だち追加から30日間で、順に体験を進めて頂くように自動配信を行っています。
もちろん、自発的に閲覧している人にはPUSHは送りません。

このように運用することで、スタッフによる運用負担を大きく抑えるとともに、
“お友だち未満”が”お友だち”に近づけるための理想的なジャーニー提供を目指しています。

顧客は、いつまでも歩ける健康的な体を望んでいるのであって、
カルシウムの錠剤が欲しいわけではないと言うことを理解する。
その上で、
継続的に顧客に貢献し、その上で自社製品にも興味を持っていただける施策を考える。

このような取り組みは、
お友だちを、顧客に育てていきますし、
もっと言えば、顧客をファンへと育てていくことにもつながります。

ファンは、高品質な製品を生み出すだけでは作れず、
その企業の姿勢によって作られます。
顧客に貢献しようとする姿勢は、顧客の心に響きます。
LINEにおいても、この法則は確実に当てはまることを覚えておくと良いと思います。

 

<事例で学ぼう(2)|お友だち未満の育て方>

続いても、弊社のクライアントさん、新興出版社啓林館さんの取り組みをご紹介させていただきます。

こちらの出版社さんは、
教科書の出版および学習参考書の出版を行う教育系出版社。
同社の定番、教科書ぴったりガイドは、毎年3月には書店の店頭で大々的に展開されています。
(私の息子も大変お世話になっております。)
ところで、参考書は、なんといっても購入後が大切です。
いかに子どもたちの学習意欲を引き出し、持続的に課題に取り組んでいただくかが、商品の継続利用・継続購入に影響していきます。
もちろん、お子さまの学力も取り組み方次第っていう訳です。

ここでも、簡単にアカウントの運用目的などを整理しましょう。

目的は、参考書の購入・読了、継続購入。
この製品のターゲット顧客となるのは、子を持つ親御さんです。

そして、新興出版社さんにとっての”お友だち未満”は、
子どもへの家庭学習方法ついての進め方がわからない親御さん
と言うことになります。

つまり、お子さまの学習に関心を持っているけれど、
どのように勉強机へと向かわせればいいのか?
どのようにサポートしてあげればいいのか?について理解し、
家庭での学習への取り組み方について理解していただくということで、
参考書の必要性についても、より実感されて購入につながりますし、
また、参考書の進め方も理解することで読了率も高まる。
その結果、
お子様の成長に合わせて同社の参考書を継続的にご利用いただくことが実現できる。

このような大まかな流れをつくり、目的達成を目指しています。

実は、この新興出版社啓林館さんのLINEアカウントですが、
今回ご紹介するお取り組みを始める前は、
ブロック率が、なんと30%でした。

それが、アカウントのリニューアルから2ヶ月後、
ブロック率は、10%に大きく低下しました。
その間、たった3ヶ月です。

実はLINEの場合、
一度ブロックしたユーザーからのブロック解除は、全くと言っていいほど期待できません。
つまりは、新規お友だち獲得が進まないとブロック率は下がっていきません。
そして、これも当然ですが、新規獲得したお友だちからのブロック率が大きく改善されない限り、
お友だち全体のブロック率が、ここまで劇的に改善することはないのですが、
新興出版社啓林館さんは、たった3ヶ月で成し遂げてしまったので、
サポートした私たちも、大変驚きました(^^)

そんな、新興出版社啓林館さんのアカウントの機能/コンテンツはこちらです。

————————————————————————————————
コンテンツ(1)学習記録
楽しみながら学習できるよう、課題の終了箇所をLINEで登録すると、ポイントが貯まり、抽選でギフト券等がもらえる。

コンテンツ(2)リマインド機能
学習記録の状況に連動してリマインダーを自動運用型でPUSH配信。

コンテンツ(3)ニュース
子どもの学習に役立つ話題、子どもが参加できるイベント情報などを提供。
(レシピ・ニュースは、COMAKI提携メディアの記事を自動更新型で配信しています。)
————————————————————————————————

まず最初の学習記録ですが、
こちらは、親子で一緒に目標を立てて参考書での学習を進めていくことの習慣作りを、
ポイントを貯めるというお楽しみ要素を結びつけました。

さらに、
このポイントシステムも、親御さんが忘れてしまったのでは、その効果も期待できません。
ここで、LINEの最大の強みであるPUSH配信の開封率の高さが生かされてきます。

ご存知の方も多いと思いますが、
LINEのPUSH通知、実はメールの3.5倍(*)の閲覧を誇ります。
このPUSH配信により、家事など教育以外の子育てに奮闘中の親御さんのリマインドを促しサポートします。
このようなPUSH配信は、親子で進めている学習の助けとなりますので、
「うざい」という反応は少ないであろうと考えていました。
結果的に奏功していることは、このブロック率の大幅な改善からもわかると思います。
*参考:LINE社の媒体資料

そして、ニュースです。
新興出版社さんでは、「学びニュース」名付けていますが、
この機能は、コロナ禍においては、とても大きな役割を果たしました。
ちょうどこのアカウントのリニューアルを行った今年の3月の緊急事態宣言時、
投稿ができなくなった児童も多くいたことから、世間では家庭学習に関する機運が大きく高まりました。
もともと用意していた自社コラムとニュースによって構成していた学びニュースも
多くの親御さんに閲覧していただき、
このアカウントにとって欠かせないコンテンツとなりました。

それから、
新興出版社さんですが、このサービスを通じて、
参考書を購入された親御さんからのアンケートも集めています。

いわゆる購入者向けアンケートになります。
こちらは、通常は参考書の巻末に付属したハガキを切り取って送っていただいたり、
参考書に記載のQRコードを読み取ってWebから送信していただくものですが、
今回は、ポイントシステムと連動して、お楽しみ抽選の前にアンケートを実施いただく方式にしました。

すると、、、

年間で得ていたアンケート総数の20倍を、
運用たった2ヶ月で獲得してしまいというとんでもない成果が出たんです。

新興出版社さんにとっては、アンケートは未来の開発資源、
参考書をより良いものへと進化させるための貴重な情報源となっています。
ですから、アンケートの応募数というのは重要なKPIとして管理されていました。

今回は、そのKPIを劇的に、しかもたったの2ヶ月で改善させることができました。

 

<事例で学ぼう(3)|お友だちの育て方>

最後にご紹介するのは、購入者が対象のアカウントです。
サブスクリプション型のサービスなどで、既に購入はしてもらっているのだけれど、
継続的に購入してほしい、とか、
もっと積極的に利用してほしい、とか
そういった購入者を対象としたLINE運用をされている時のコンテンツや機能について、
ご紹介させていただきます。

こちらも、弊社の運用案件となっていますが、三井不動産さんの事例となります。

三井不動産さんが展開する「ワークスタイリング」は、ご存知でしょうか?
ワークスタイリングは、法人向けシェアオフィスです。
CMでもお馴染みなので、知っている方も多いかもしれません。
最近では、首都圏だけでなく日本各地でサービス展開されているので、利用されている方もいるかもしれません。

法人向けシェアオフィスの事業というのは、
ご契約は法人ごとに行いますが、利用されるのは契約法人の社員のみなさまであるというのが特徴です。
つまり、買い手と使い手が違っているという特徴があります。

この時、運営サイドとしては、
ご利用時の満足度を高め、会員の方が積極的かつ継続的に施設を利用をしていただくことが重要となり、
これによって法人との契約は安定的に継続されます。

利用者がいないとなれば、その法人も解約を検討するでしょうから、当然です。
つまり、ご契約後も、しっかりと使ってくれるかどうかが重要です。

実は、このように買い手と使い手が違っているサービスというのは、
セールスフォースのような法人向けのマーケティングツールなんかもそうですが、
特有の難しさがあります。
それは、買った人には思い入れがあるけど、使い手は与えられたものになることが多く、
思いのほか積極的に利用されなかったりといったことが起きがちだということです。

社長の肝いりで導入したツールを、現場が全然使っていない。
社長はもっと活用しろと言っているけど、現場は初めてのツールで使い方を思えるのにもひと苦労…
結局、3年も契約しているけど、全然活用されなかった…
なんていう話は、どこにでも転がっていますよね〜。

ちょっと、話が逸れましたw

つまり、ワークスタイリングの運用目的を整理しますと、

目的は、初回利用、継続利用であり、
ターゲットは、契約法人の社員の方・・・となります。

そして、シェアオフィスの利用価値に未だ気づいていない社員さんにむけて、
ワークスタイリングのユースケースを知っていただくことになります。
特に、一度も使ったことがない会員さんの掘り起こしは重要です。

そこで、以下のようなコンテンツと機能をLINE上で提供しています。

————————————————————————————————
コンテンツ(1)LINE入館
入館方法が面倒かも…そんなご利用ハードルを解消。
LINEがあれば入館できる仕組み。
カードを忘れても入館できます。

コンテンツ(2)お気に入り拠点
よく使用する拠点を登録すれば、混雑状況もLINEで、一目瞭然。
会議室予約もストレスフリーに。

コンテンツ(3)イベント検索
拠点では、ビジネス脳を刺激するイベントが定期的に開催されています。
人気のイベントもLINEで予約!チャンスを逃しません。

コンテンツ(4)リマインド
会議室の予約時刻が近くなったら自動運用型でPUSH配信しリマインド。
利用者に利便性と安心感を提供します。
————————————————————————————————

これは、とてもわかりやすいと思います。
つまり、とにかくストレスなく使える、すごく便利に!というのがテーマです。
初めて利用する際も、LINEさえあれば入館カードも不要ですし、
いざ使ってみよう!と思った気持ちを阻害する要素をとことん減らしていくことが大切です。
また、便利であればブロックもされません。

また、利用状況を把握しているので、
一定期間の利用がないユーザーにイベント情報などを発信することで、
利用のきっかけを促したりといった、戦略的なPUSH配信も可能になります。

このような顧客ステータスに連動した頭脳的にPUSH配信するといった運用は、
ECや通販のような会員登録型の事業にも応用されています。

ということで、
最後は、購入している人向けのLINE活用について紹介しました。
すでに利用したり、購入している方には、
LINEでのメッセージングを活用して、利用頻度・購入頻度を上げるように働きかけることで、
さらにロイヤリティの高いユーザーへと導いていくことができます。

ということで、
3つ目の自社事例を紹介させていただきましたところで、
そろそろ締めを・・・

 

<今回のまとめ>

ブロック率=5%未満なんて、決して特別ではありません。

LINEのお友だちの大部分は、まだ、“お友だち”ではない。
ということを理解して、LINE上で提供するコンテンツを設計してみましょう。

そして、
コンテンツと機能を与えることで、お友だち未満を、“お友だち”にする!

マーケティング担当の皆さんには、
ぜひ、このことにチャレンジして欲しいと思っています。

いつでも、気軽にご相談ください。
(執筆:青木)

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